バイク洗車コラム

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バイクの洗車の際にラジエーターの清掃は必要?

バイクの洗車時、ラジエーターの清掃が必要かどうか疑問に思う方も多いでしょう。

ラジエーターはエンジンの冷却を担う重要な部品であり、メンテナンスはバイクの性能維持に欠かせません。

この記事では、ラジエーターを洗浄すべき理由や具体的な方法、洗浄時の注意点について詳しく解説します。
さらに、ラジエーターを交換すべきタイミングについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

バイクの洗車の際にラジエーターを洗浄すべき理由

ラジエーターは、バイクのエンジンが正常に機能するために欠かせない部品です。
エンジンが稼働する際に発生する大量の熱を効率的に放散し、エンジンを適切な温度に保つ役割を果たしています。

そのため、ラジエーターの洗浄は非常に重要でしょう。
汚れや堆積物がラジエーターに付着すると、冷却性能が低下し、エンジンがオーバーヒートするリスクが高まります

ラジエーターの洗浄が必要となる原因

ラジエーターの汚れが原因でエンジンの冷却効率が低下し、エンジンの性能が損なわれる場合があります。
以下3つの現象が起きていたら、ラジエーターの洗浄が必要になるでしょう。

【洗浄が必要な状態】

  • フィンに泥や虫が付着している
  • 金属部分が錆びている
  • 水垢や塩分が堆積している

順番に見ていきましょう。

洗浄が必要な状態①フィンに泥や虫が付着している

ラジエーターのフィンに泥や虫が付着すると、空気の流れが妨げられ、冷却性能が大幅に低下します。
これにより、エンジンの熱が適切に放散されず、エンジンの温度が上昇しやすくなるでしょう。

洗浄が必要な状態②金属部分が錆びている

ラジエーターの金属部分が錆びると、冷却液の流れが悪くなり、冷却効率が低下します。
錆びは冷却液の漏れやパーツの劣化を引き起こし、エンジンの冷却システム全体に悪影響を与える可能性があるのです。

洗浄が必要な状態③水垢や塩分が堆積している

水垢や塩分がラジエーターに堆積すると、冷却液の循環が阻害されます。
特に海沿いの地域を走行する場合、塩分の影響を受けやすく、定期的な洗浄が必要

これにより、冷却液の効果が発揮されず、エンジンのオーバーヒートを引き起こすリスクがあります。

【関連記事】バイクの洗車の際に重要なホイールの洗浄方法を紹介

バイクのラジエーターの洗浄方法

バイクのラジエーター洗浄は、ラジエーター外部と内部、リザーブタンクに分けて実施します。
ぞれぞれの洗浄方法と、ポイントについて見ていきましょう。

洗浄方法①ラジエーター外部

まず、ラジエーター表面の汚れを取り除くには、ホースを使って柔らかい水流で洗い流します。
高圧洗浄機は使用せず、穏やかな水圧で汚れを落としましょう。

特に、細かなゴミや虫の残骸がフィンに挟まっている場合は、注意深く取り除く必要があります
異物を取り除くには、柔らかいブラシやエアブロワーを使用し、優しく作業しましょう。

ラジエーターのフィンは非常にデリケートで、少しの力でも簡単に変形してしまいます。
変形すると冷却効果が大幅に低下するため、フィンに触れるときは細心の注意が必要。硬いブラシや鋭利な工具は絶対に避けてください。

洗浄後は、ラジエーターが完全に乾燥するまで待ちます。水分が残っていると錆びの原因となるため、しっかりと乾燥させましょう。

洗浄方法②ラジエーター内部

ラジエーター内部の洗浄方法は、以下の手順で実施します。

【手順】

  1. 冷却水を抜く
  2. 内部を洗浄する
  3. 冷却水を交換する
  4. エンジンをかける

一つずつ解説します。

手順①冷却水を抜く

まず、ラジエーター内部の洗浄を始める前に、古くなった冷却水をすべて抜き取ります。
エンジンが完全に冷えた状態で作業し始めましょう

ラジエーターキャップを慎重に取り外し、次にドレンボルトを緩めることで冷却水を排出します。
冷却水は容器に受けて、環境に配慮しながら適切に廃棄してください。

手順②内部を洗浄する

古い冷却水が排出されたら、ラジエーター内部に水道ホースを使って洗い流します。

水道ホースをラジエーターのキャップ口に差し込み、水を勢いよく流すことで内部に残った汚れや残留物を洗い流しましょう

作業中、ドレンボルトから流れ出る水が透明になるまで続けます。
最後に、バイクを軽く傾けて内部の水を完全に排出してください。

手順③冷却水を交換する

洗浄が完了したら、ドレンボルトをしっかりと締め、新しい冷却水をラジエーターキャップ側から注ぎ入れます。
冷却水を入れた後、エア抜きするために車体を軽く揺らすことで、内部の空気を抜きます

冷却水の水位が安定するまで、この作業を繰り返してください。

手順④エンジンをかける

最後に、エンジンを始動して冷却水がエンジン全体に循環するようにします。
冷却水の水位が下がった場合は再度冷却水を補充し、繰り返すことで冷却システム全体にしっかりと冷却水が行き渡ります

このプロセスにより、バイクのラジエーターは最適な冷却性能を発揮できるでしょう。

リザーブタンク

リザーブタンクが汚れている場合、まずタンクを取り外し、中の古い冷却水を完全に排出します。
次に、タンクの内部を洗浄するために温水と専用の洗剤を用意。
洗剤をタンク内に注ぎ、温水を加えてしばらく浸け置きます。

この際、タンク内の汚れが柔らかくなるまでしばらく待ちましょう。

浸け置きの後、柔らかいブラシやスポンジを使ってタンクの内側を優しくこすり、汚れを落とします。
頑固な汚れがある場合は、ブラシを使ってしっかりと擦り落としましょう。
タンクの材質によっては傷つきやすいので、硬いブラシや鋭利な道具は避けてください

洗浄が終わったら、タンクをしっかりとすすぎ、洗剤が残らないようにします。
すすぎが不十分だと、新しい冷却水に洗剤が混じり、冷却システムに影響を与える可能性があります。
すすぎが終わったら、タンクを乾燥させてから再び取り付けましょう。

最後に、リザーブタンクに新しい冷却水を注ぎ、目盛りに従って適量を確認。
リザーブタンクが清潔であることを定期的に確認し、必要に応じて洗浄してください。

【関連記事】バイクの正しい洗車方法|必要な道具と洗車時に注意したいポイント

バイクのラジエーターを洗浄する際の注意点

バイクのラジエーターを洗浄するときは、いくつかの注意点を押さえましょう。
これらの注意点を守ることで、ラジエーターを傷つけずに効果的に洗浄し、バイクの冷却性能を維持できます。

【注意点】

  • エンジンが冷えていることを確認してから作業する
  • 高圧洗浄機や硬いブラシを洗浄に使用しない
  • 冷却水を排水口に流さない
  • ラジエーターキャップの点検も同時に行う

順番に解説します。

注意点①エンジンが冷えていることを確認してから作業する

ラジエーターを洗浄する前は、必ずエンジンが完全に冷えているのを確認しましょう。
エンジンが熱い状態で作業すると、ラジエーターキャップを外したときに熱い冷却水や蒸気が噴き出し、火傷の危険があります

作業し始める前にエンジンが冷えていることを確認し、安全に洗浄しましょう。

注意点②高圧洗浄機や硬いブラシを洗浄に使用しない

ラジエーターの洗浄は、高圧洗浄機や硬いブラシの使用は避けましょう。
高圧洗浄機の強力な水圧は、ラジエーターのフィンを曲げたり、シールを剥がしたりする可能性があります

また、硬いブラシを使用すると、ラジエーターの表面に傷がつく恐れも。柔らかいブラシや適度な水圧で、優しく洗浄しましょう。

注意点③冷却水を排水口に流さない

古くなった冷却水を、直接排水口や側溝に流すことはやめましょう。
冷却水は環境に有害な成分が含まれているため、不適切に廃棄すると環境汚染の原因になります

冷却水を処分するときは、ウェスや新聞紙に染み込ませ可燃ゴミとして処理するか、凝固剤を使用して固めてから捨てる方法があります。

また、ガソリンスタンドや整備工場で引き取ってもらえる場合もあるので、適切な方法で廃棄しましょう。

注意点④ラジエーターキャップの点検も同時に行う

ラジエーターの洗浄と同時に、ラジエーターキャップの点検も忘れずに実施しましょう。
ラジエーターキャップには、ラジエーター内部の圧力を調整し、冷却効果を高める役割があります。
キャップに付いているスプリングやゴムパッキンが劣化していると、圧力調整が適切にされず、冷却水の漏れや減少を引き起こすのです。

キャップを外したら、内側のゴムパッキンにひび割れや劣化がないか、スプリングにヘタリがないかを確認します。
ゴムパッキンが硬化している、スプリングが弱くなっている場合は、キャップの交換を検討してください。
ラジエーターキャップは消耗品であり、定期的な点検・交換が大切です。

バイクのラジエーターを交換すべきタイミング

ラジエーターの状態が悪くなると、エンジンの過熱や故障の原因となります。
ラジエーターを交換する適切なタイミングについて把握しておくと、バイクの長寿命化につながるでしょう。

交換のサインについて

冷却液のレベルが頻繁に低下する場合、ラジエーターに問題がある可能性があります。
冷却液の漏れはエンジンの過熱を引き起こし、深刻なダメージをもたらす場合も。
また、エンジンの過熱が頻繁に発生する場合も、ラジエーターの冷却能力が低下している兆候です。

ラジエーター自体に明らかな損傷や錆びが見られる場合も、交換のサインです。
特に、フィンが曲がっている場合や、ラジエーターコアにひび割れがある場合は、冷却効率が著しく低下するため、速やかに交換を検討すべきでしょう。

ラジエーターの交換方法について

ラジエーターの交換は専門的な知識と技術を要しますが、自身でする場合は以下の手順で進めましょう。

【交換手順】

  1. エンジンが完全に冷えているのを確認する
  2. 冷却液を排出する
  3. ラジエーターを固定しているボルトやホースを外す
  4. 古いラジエーターを取り外す
  5. 新しいラジエーターを設置し、ホースやボルトを再び取り付ける
  6. 新鮮な冷却液を充填する
  7. エア抜きする

これらの作業が難しいと感じる場合は、バイクショップで交換してもらうべきでしょう。
正しくラジエーターを交換することで、バイクの冷却性能を回復させ、エンジンの寿命を延ばせます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?バイクのラジエーター洗浄についておわかりいただけたかと思います。

正しいラジエーターの洗浄とメンテナンスを実施することで、エンジンの冷却性能を保ち、長期間にわたりバイクの性能を維持できます。
ラジエーターの汚れや錆びを放置せず、定期的に清掃し、必要に応じて交換しましょう。この記事を参考に、安全かつ効率的にラジエーターを洗浄してください。
 
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