バイク洗車コラム

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バイクの洗車の際にチェーンを清掃する必要性とやり方を紹介

バイクの洗車時は、チェーンの清掃も欠かせない作業です。
チェーンの手入れをすることで走行性能を保ち、長寿命を実現します。

この記事では、バイクの洗車の際にチェーンを清掃する必要性と、清掃に必要な道具、具体的な清掃方法について詳しく紹介します。

また、チェーンの清掃タイミングや注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

バイクの洗車の際にチェーンを清掃する必要性

バイクのチェーンは、エンジンの力を後輪に伝える重要な役割を担っています。
このチェーンは「ドライブチェーン」と呼ばれ、露出した状態で動作するため、メンテナンスが非常に重要なのです。

定期的に手入れをしないと、潤滑性が低下し、燃費や走行性能が悪化するだけでなく、錆びや摩耗が進行
最悪の場合、走行中にチェーンが切れたり外れたりして事故を引き起こすリスクもあります。

また、チェーンは常に外部環境にさらされているため、雨や砂埃などの影響を受けやすいです。
チェーンオイルが塗布されているとはいえ、汚れや乾燥によってその効果が減少し、錆びや摩耗の原因に。

さらに、高速で駆動するチェーンは摩擦によって徐々に摩耗し、長期間使用すると伸びてしまいます。

このように、チェーンの汚れや劣化が進むと、エンジンの力が効率的に後輪に伝わらなくなり、バイクのパフォーマンスが低下します。
加えて、チェーンの破損や脱落は重大な事故につながる可能性があるため、定期的な清掃とメンテナンスが不可欠だと言えるでしょう。

【関連記事】バイクの正しい洗車方法|必要な道具と洗車時に注意したいポイント

バイクのチェーンの手入れに必要な道具

バイクのチェーンを正しくメンテナンスするには、いくつかの道具が必要です。
これらの道具を用意することで、チェーンの清掃と潤滑が効率的になるでしょう。

ここでは、必要な道具と使用方法について説明します。

【必要な道具】

  • チェーンクリーナー
  • チェーンオイル
  • チェーンブラシ
  • ウエス
  • 新聞紙や段ボール

順番に見ていきましょう。

道具①チェーンクリーナー

チェーンに付着した汚れを効果的に落とすためには、専用のチェーンクリーナーを使用します。
特に「シールチェーン」にはOリングと呼ばれるゴムパーツが含まれており、傷めないようにするため、通常のパーツクリーナーではなくチェーン専用のクリーナーを使用します

通常のクリーナーでは、Oリングを劣化させ、内部の潤滑剤を溶かしてしまう恐れがあるため注意しましょう。

道具②チェーンオイル

チェーンを滑らかに動かすための潤滑剤がチェーンオイルです。
清掃後に注油することで、チェーンの摩擦を減らし、寿命を延ばせます

ただし、一部の多機能潤滑剤はOリングを傷めるため、必ずバイク用のチェーンオイルを使用してください。

道具③チェーンブラシ

チェーンの清掃には専用のブラシが便利です。
特に、チェーン専用のコの字型ブラシは、チェーンの両側を同時に清掃できるため効率的です。

また、シールチェーンの場合、ゴムのOリングを傷めないよう、真鍮製のブラシは避け、柔らかい素材のブラシを使用しましょう。

道具④ウエス

清掃時の汚れを拭き取るためのウエスも必須。
布ウエスは再利用が可能ですが、汚れがひどくなるため、使い捨てのペーパーウエスも便利でしょう。

清掃後のチェーンや周囲のパーツをしっかり拭き取ることで、清潔な状態を保てます。

道具⑤新聞紙や段ボール

作業時に飛び散る汚れやオイルから作業環境を守るため、新聞紙や段ボールを敷くと良いでしょう。
床を汚さずに清掃作業できます

また、後輪を浮かせるためのメンテナンススタンドがあると、チェーンの清掃が一層簡単になります。

バイクのチェーンの清掃方法

チェーンのメンテナンスは、バイクの走行性能を保つために重要な作業だと解説しました。ここでは、チェーンの清掃方法と手順について詳しく説明します。

【清掃方法と手順】

  1. 後輪を浮かせる
  2. バイク専用のチェーンクリーナーを吹き付ける
  3. チェーンブラシでこする
  4. ウエスで汚れを拭き取る
  5. チェーンオイルを吹く
  6. 余分なチェーンオイルをウエスで拭きとる

方法と手順①後輪を浮かせる

チェーンの清掃を始める前に、バイクの後輪を浮かせる必要があります
センタースタンドが装備されているバイクでは、それを使用して後輪を持ち上げます。

センタースタンドがない場合は、メンテナンススタンドやメンテナンスローラーを利用すると作業しやすくなるでしょう。

サイドスタンドのみのバイクでも作業は可能ですが、チェーンの位置を適宜調整するために、バイクを少し動かす必要があります。

方法と手順②バイク専用のチェーンクリーナーを吹き付ける

次に、チェーンの汚れを落とすために専用のチェーンクリーナーを使います。
チェーンの表面に付着した砂や泥、油汚れ、金属粉などを効果的に除去するため、クリーナーをまんべんなく吹き付けます

クリーナーは揮発性が高いため、部分ごとに吹き付けてすぐに清掃し始めるのが効果的。
全体に一度に吹き付けると、乾燥してしまい効果が薄れてしまいます。

方法と手順③チェーンブラシでこする

チェーンクリーナーを吹き付けた後は、専用のチェーンブラシを使って汚れを落とします。
チェーン用の3面ブラシを使うと、チェーンの両側と底面を同時に清掃できるため効率的でしょう。

ブラシを使う際は、チェーンやOリングを傷めないように、柔らかい樹脂製のブラシを使い、優しく擦るのがポイント。
汚れがひどい部分は、再度チェーンクリーナーを吹き付け少し浸透させてからブラシでこすると、より効果的に汚れを除去できます。

方法と手順④ウエスで汚れを拭き取る

チェーンクリーナーで汚れを浮かせた後は、ウエスを使ってチェーンに残った汚れを丁寧に拭き取ります。

汚れをしっかりふき取ることで、チェーンをしっかり乾燥させましょう

清潔なウエスを使用することで、汚れが再び付着するのを防ぎ、チェーン表面をきれいな状態に保ちます。

方法と手順⑤チェーンオイルを吹く

次に、チェーンオイルを均一に塗布します。
チェーンオイルは金属同士の摩擦を軽減し、チェーンの寿命を延ばす役割を果たします

タイヤをゆっくり回しながら、チェーン全体にオイルが行き渡るよう塗布するのがポイントです。
特に、内側から外側に向かってオイルを吹き付けると、回転運動によってオイルが外側に行き渡ります。

オイルがタイヤに付着しないように注意しながら作業を進めましょう。

方法と手順⑥余分なチェーンオイルをウエスで拭きとる

オイルを塗布した後は、余分なオイルを拭き取りましょう。
余分なオイルは走行中に飛び散り、タイヤやホイールを汚す原因となります。

埃や砂を引き寄せる場合もあるため、清潔なウエスで余分なオイルを丁寧に拭き取りましょう。
使用するウエスは、汚れを拭き取ったものとは別の清潔なものを使用してください。

全ての作業が完了したら、オイルがチェーンにしっかりと浸透するまで30分ほど放置するのがベスト。
オイルがしっかりと馴染み、走行中に飛び散るリスクを減らせます。

バイクのチェーンの清掃タイミング

チェーンの清掃タイミングについて悩む方も多いでしょう。
ここでは、清掃すべき3つのタイミングについて解説します。

【清掃のタイミング】

  • 500~1,000km走行後
  • 雨天時の走行後
  • 長期間乗っていなかったとき

一つずつ見ていきましょう。

清掃タイミング①500~1,000km走行後

チェーンの清掃と給油は、500kmから1,000kmの走行ごとにするのが一つの目安です。

走行距離で定期的にメンテナンスするのは重要ですが、使用状況や走行環境に応じて、メンテナンスのタイミングを調整するのも効果的。

例えば、隔週の土曜日や長距離ツーリングの前日など、定期的にメンテナンス日を作るのも良いかもしれません。

清掃タイミング②雨天時の走行後

雨の中を走行すると、路面の水や泥が跳ね上がり、チェーンにも付着します。
水や汚れが付着した状態を放置すると、錆や劣化の原因となるため、雨天走行後は必ずチェーンの清掃と給油をすべきです。

水分が残っていると、チェーンオイルが流れ落ちてしまう可能性もあるため、走行後すぐにメンテナンスしてください。
また、洗車後も同様に、チェーンの清掃と給油をセットでするとベストです。

清掃タイミング③長期間乗っていなかったとき

バイクを長期間保管していた場合、チェーンの潤滑油が揮発したり劣化したりする場合があります。
この状態では潤滑性能が低下し、走行に支障をきたす可能性があるため、危険でしょう。

長期間バイクに乗らなかった場合は、乗り始める前に必ずチェーンの清掃と給油をしましょう。
埃やゴミが付着している場合も多いため、徹底した清掃が大切です。

バイクのチェーンを清掃する際の注意点

チェーンの清掃は初心者でも簡単にできますが、安全に作業するにはいくつかの注意点があります。

ここでは、チェーン清掃時の重要なポイントを説明します。

清掃注意点①エンジンを切ってから作業する

チェーンの清掃は、必ずエンジンを停止させた状態でするのが基本。
エンジンがかかっている状態で作業をすると、チェーンが回転して非常に危険です。

絶対にエンジンを切り、バイクが完全に静止しているのを確認してから作業し始めましょう。

清掃注意点②指の巻き込みに気を付ける

チェーン清掃中は、タイヤを手で回しながらの作業が多いため、指がチェーンやスプロケットに巻き込まれる危険があります。
作業用の手袋を着用し、指がチェーンやスプロケットに近づかないよう注意してください。

特にスプロケット周辺では巻き込みのリスクが高いため、慎重に作業を進めましょう。

清掃注意点③一般的なパーツクリーナー・チェーンオイルは使用しない

シールチェーンにはOリングが使用されており、内部にグリスが封入されています。

一般的なパーツクリーナーを使用すると、溶剤がOリングを傷つけ、内部のグリスが流れ出してしまいます。

これにより、チェーンの耐久性が大幅に低下し、交換が必要になるケースも
同様に、チェーンオイルもバイク専用の製品を使用してください。
一般的な潤滑剤ではOリングを傷めるだけでなく、粘度が低いため走行中に飛び散る場合があります。

【関連記事】バイクの洗車はどこで行うべき?主な洗車場所とそれぞれの特徴

チェーンの清掃は正しい手順で実施しよう

いかがでしたでしょうか?バイクの洗車時におけるチェーン清掃の必要性や、具体的な方法についておわかりいただけたかと思います。

チェーンのメンテナンスは、バイクの走行性能や安全性を保つために非常に重要です。
正しい道具を使い、適切な手順で作業することで、チェーンの寿命を延ばし、事故を防げるでしょう。

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